みなさま、おはようございます。6代目です。
加茂定ブログにお越しいただきありがとうございます。
お取引先のお寺様から、座布団のお問合せをいただきました。
まず、お寺で使用される座布団は、どんな場面で使われているでしょうか?
① 来客用の座布団
② 法要に参加されるお檀家様用の座布団
※最近は椅子に座ることが多いですね
③ 住職様用の座布団
私がお寺で見かける場面は、主に上の3つかなと思います。
この度ご依頼いただきましたのは、
③ 住職様用の座布団
読経時に使われる座布団です。
ブログタイトルに「導師用」と記載しておりますが、
「導師」とは、法要を取り仕切られる僧侶の方を指します。
一般的には、菩提寺の住職さんのことになります。
導師はご本尊様の正面に座られ、読経されます。
この場所に敷かれる座布団が、この度のお話しです。
話し戻ります
現在お使いの座布団は、継ぎはぎになっていました。
上の写真のように、座面が大きい為、一枚の布地で作られていません。
座面を確保するために、白の点線部分で縫い合わされている座布団をご使用になられていました。
「縫い合わせ」ではなく、「1枚の布地」で出来ている座布団が欲しい!
しかも、座面は極力広くしてほしい!
そんなご依頼でした♬
生地巾の広い反物を探さないといけないのですが、
これが中々見つかりません。。。
困り果てていた時に、閃きました
催事でご一緒させていただいている、あの方に相談しよう!
京座布団の職人さんです
事情を話し、「困っています助けてください」
懇願しました
「できます!」
何とも嬉しいお返事でした。
<西陣織柄 その1>
<西陣織柄 その2>
<西陣織柄 その3>
<西陣織柄 その4>
西陣織の裂地見本です。
「この中のデザインで良ければ、作れるよ~~♬」
なんと!たくさんの裂地見本から選べるでは、あ~~りませんかっ!!
これならば、お寺様に多くの選択肢を持っていただけます!!!
お聞きして大正解でした
この西陣織ですが、正絹ではなく綿糸で織られています。
人が座ると、どうしても擦れてしまいますので、
あえて耐久性のある綿糸で作られています!
しかも、正絹と同等の細さのため、仕上がりは艶があるそうです!
細くて丈夫。
座布団に打ってつけの素材で作られた裂地を、オリジナルでご準備されています♬
読経は毎日されますので、耐久性が有るのは心強いです^^
牡丹唐草(茶)の裂地を選ばれました。
シックな色合いで、本堂に調和したお色目ですね。
京座布団の特徴の1つ、座面中央に「三方とじ」と呼ばれる房が付けられています。
座布団をお客様に出す際に、前と後ろを間違わないようにする為の目印だとか。。。
三ツ矢サイダーのロゴみたいですね^^
<座布団 前>
1本だけ出ている方が「前」
<座布団 後>
2本出ている方が「後ろ」になります。
つまり、お尻側になります。
後ろ側にフォーカスしてみますと、縫い目があります。
この縫い目ですが、左右と後ろ側の3方向にあります。
一方で、「前」の方には縫い目がありません。
「三方とじ」と合わせて、座布団の正面を覚えておくことができますね♬
仏様に「後ろ」を見せるのは失礼です。
お仏壇前に座布団を敷かれる時、
今まで気にすることなく敷かれていませんでしたでしょうか?
あ!私は知っていましたよ!!
小さい時におばあちゃんに教えてもらいましたので
気持ちよく手を合わせていただくために、
ご存じなかった方には、正しい座布団の敷き方を実践してみてはいかがでしょうか?
京座布団のもう1つの特徴として、四隅に房が付けられています。
通例、写真の倍近くの長さになるのですが、
ご住職様のご希望で半分ほどの長さに変更しております。
「三方とじ」部分の房も、同じく半分に変更してあります。
別柄(黒唐草(牡丹唐草)六釜)と合わせて、全部で2枚お作りさせていただきました。
生地の中には、真綿を入れてもらっています。
隅々にまで詰まる様に、真綿を座布団の形に折り畳み、手作業で詰めていかれるそうです。
「熟練の職人技」と仰っておられました。
妙技ですね
仕上りの寸法です。
(真ん中 赤点線)縦:78cm 横:68cm
(両端 黄点線) 縦:80cm 横:70cm
※縫い目から縫い目までの距離です。
※手作業ですので、寸法は若干誤差が生じます。
1枚の生地から「広い座面」で仕立てる。
70cm角以内で作られることが多い中で、ご住職様のご希望に応えられて良かったです♬
お次は、「仏前用座布団」です。
昨年、お仏壇を納めさせていただきましたお客様からのご依頼です。
「1周忌法要をするので、座布団が欲しい!」
とのことでした。
最近では、ホームセンターでも売っておられますので、
そちらをご案内したのですが。。。
「海外製の座布団では無くて、日本製のきちんとした物が欲しい」
「メイドインジャパン」を、ご希望されていました。
偶然なんですが、先程のお寺様用の座布団と同じ時期にお問い合わせいただきました。
続く時って、同じ物が続くんですよね(笑)
こういうのって、何なんでしょうね(笑)不思議です
お仏壇をお祀りしているお部屋は洋室です。
座布団には各種サイズがあるのですが、
「洋室ならば銘仙判が良いです!」
先程の職人さんから指南アドバイスをいただけました。
銘仙判のサイズは、縦59cm 巾55cm です。
お部屋のタイプによって座布団サイズが変わるそうで、
洋室・和室(江戸間)は、銘仙判(縦59cm 巾55cm)
和室(京間)は、八端判(縦63cm 巾59cm)
が良いそうです♬♬
<むら糸生地見本 その1>
<むら糸生地見本 その2>
お寺様にご紹介しました柄と合わせて、上記柄もご案内いたしました。
こちらは「むら糸」と呼ばれ、綿糸を染めたものになります。
赤い丸が付いているのは、職人さんのお薦めカラーです^^
お客様が選ばれましたのは、「むら糸 ③う金色(うこん)」でした。
1周忌法要終了後は、リビングで使いたいご意向を持たれていました。
ですので、無地柄をチョイスされました。
座布団としてはもちろんのことですが、
「クッション替わりにも使えそうね♬」と、仰っておられました。
巾広くお使いいただけそうです!!
同じように「京座布団」で、仕立てていただきました。
お渡しの時に、
「やっぱり京都で作る物は良いわね」
最高のお褒めのお言葉をいただけました。
後日、1周忌法要をお勤めされましたが、
座布団がお役に立っていれば幸いです。
仏壇屋さんが座布団??
少し不思議なことかもしれませんが、取扱いしております。
仏壇の前に敷く座布団は、金襴柄や緞子柄など多数ございます。
間もなくお盆を迎えますので、この機会にご準備してみてはいかがでしょうか?
ご質問やご不明な点などございましたらば、
些細なことでもかまいませんので何なりとお問い合わせください。
しっかりとサポートさせていただきます!
【お問い合わせ先】
ホームページからのお問い合わせはこちらからお願いいたします。
直通メールアドレス 0883@d2.dion.ne.jp からもご利用いただけます。
※返信にお時間がかかる場合もございます。
さて、先日は土用の丑の日でしたね。
みなさんは、鰻を食されましたでしょうか?
我が家では、奥さんが予約をしてくれてました♬
朝から取りに行ってくれて、汗だくで行ってきてくれました!
しかも!しかもです!!
奥さんは鰻嫌いなんです。
有難いことに1匹丸ごと食べることが出来ました
年齢も重ねてきて、体力も回復しづらくなってきています。
鰻を食べて、しっかり栄養補給を取れて、
お盆商戦に向けてエネルギーチャージできたと思います。
奥さん、ありがとー
でも、きっちりと鰻代は請求されました(笑)
しっかりしてるわぁ(笑笑)
梅雨が明けてから、照りつくような暑さが続いて、
身体への負担が大きいですよね。。。
まだまだ、暑い日が続きそうですが、
皆様におかれましてはお身体ご自愛くださいませ。
明日で7月が終わります。
暑さに負けずに、頑張って過ごしていきましょう!!
合掌
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