みなさま、おはようございます。6代目です。
加茂定ブログにお越しくださり、誠にありがとうございます。
今年の3月頃に、お取引先の住職様からご連絡をいただきました。
「お地蔵さんの紐を見積してもらえませんか?」
というご依頼でした。
2014年に、鰐口紐のご用命をいただきました。
そのご縁で、住職様が住まわれる町内のお地蔵さん用紐のお話しをいただけました♬
最初のご一報は住職様からでしたが、お話をさせていただくのは町内会の役員さんとなります。
「どこに頼んでよいのか分からない!」ということで、住職様に相談されたところ弊社をご推薦いただきました。
ご紹介いただき、誠にありがとうございました✨😄✨
京都市内では、8月に「地蔵盆」という地蔵菩薩様の縁日があります。
京都だけ?関西だけ??詳しくは分かりませんが、
町内に住む大人や子どもを見守ってくださっているお地蔵さんに感謝を示す行事です。
1年に1度だけ行われます。
上の写真は、私の町内にある地蔵堂です。
いつもは閉じたままですが、京都市内には町内ごとにあります。
※地蔵堂の形は異なります。
※無い所もございます。
※京都市外では、どういう単位で祠が設置されているかは分かりかねます。
私の町内の地蔵盆では、お楽しみ抽選会や金魚すくい、お菓子の配布などが行われていました。
ゲームをしたり、日が暮れてからは花火をしたりもしましたねぇ♬
花火が終わると夜道を歩くだけなのですが、肝試しと呼んで子ども全員でキャーキャー言うてましたね🤣
夏休みの子ども行事最大イベントで、夏休み最後の一大イベントだったんですよね♬
朝から晩までお楽しみが続くものですから、本当に思い出深いです。
特にお楽しみ抽選会は「おもちゃ」が当たるくじ引きなのですが、子ども心にテンション爆上がりのイベントでした🤩
キン肉マン消しゴムが当たった時は、ウキウキでしたね(笑)
当時は必死になって集めていましたからねぇ(笑笑)
40年近く前のことでも、嬉しすぎて鮮やかに記憶に残っています(笑笑笑)
それ以外は欲しいものが当たりませんでしたので、すべて忘れ去られています(爆笑)
毎年15時に抽選会が開催されるのですが、子どもたちの目は血走っています(笑)
私も抽選会前の時間は、異様にイキリたっていましたねぇ(笑)
うちの町内では行われていた記憶がないのですが、大人も子どもも輪になって数珠を回していきます。
抽選会や遊びのことで頭いっぱいで、忘れているだけかもしれませんが。。。(笑)
無病息災を願って、町内みんなで数珠を回します。
この数珠まわしも、地蔵盆の大きな特徴でした。
お地蔵さんの想い出話しはこれぐらいで終わらせていただきまして、本題に入ります。
「お地蔵さんの紐」ってことですが、お地蔵さんに手を合わせる時に鳴り物を鳴らします。
「鈴を鳴らす紐」と言えば、すぐに連想していただけるのではないでしょうか?
この度のご依頼事項は、
「この鳴り物を鳴らす紐を取替えたいので、相談にのってほしい。」
ということでした。
町内に鎮座されているお地蔵さんの祠です。
とっても立派な地蔵堂です。
目を凝らして写真を見ますと、桜がまだ咲いていますね🌸
この地蔵堂に取り付けられています紐の交換が、この度のお仕事です♬
シモク
※音を鳴らすための木玉
鰐口
鳴り物ですが、紐に付けられています「シモク」で「鰐口」と呼ばれる音具を叩いて音を鳴らします。
シモクが当たっている部分の色が、薄まっています。
※シモクは、左側写真の木玉のことです。
音を鳴らすことは、「お詣りに来ました」という意を込めて鳴らしますよね。
同じく「鈴」も音具のひとつです。
むしろ、鈴の方が強く記憶されているのでは??とも思いますが、
円盤状の「鰐口」と呼ばれるものが取り付けられている場合もあります。
紅白
紐は網掛け
房が欠落
遠目で見ていますと白っぽく見えていますが、実は紅白2色仕立ての布製紐です。
房部分は欠落していますが、こちらも紅白2色仕立てです。
太陽の紫外線等で焼けてしまい色が落ちていますが、日当たりの悪い部分では赤色と白色をハッキリと認識できます。
紐本体には網掛けがされており、保護ネットの意味合いがあります。
紐の最下段は、長年の風雨による痛みや人が触りやすい位置にあることもあり、房が紛失しています。
奉納
寄贈日
奉納者名
房の上には6角形の枠が取り付けられており、「奉納」「寄贈日」「奉納者名」が彫られています。
寄贈日を分かりやすく撮影できておらず、見にくくてすみません。
「平成二十年八月吉日」と刻まれています。
2008年に取り付けられています。
既存紐のサイズですが、赤点線部分が90cmあります。
紐の直径は、約4cmです。
房部分(黄色点線台形部分)が欠落していますので、
全長(青点線部分)は105cmか120cmとなります。
取り付けられている紐には既製品がございます。
その既製品の中から現場の紐に近いサイズのものが、全長105cmと120cmということで特定しております。
お地蔵様には、老若男女問わず手を合わせに来られます。
背の低いお子様やご年配の方が鳴らしやすいように、長めの120cmでご提案いたしました。
また、紐の材質は布製以外にも本麻材や代用麻材もございます。
しかし、既存と同じ材質にしたいご意向を持たれていましたので、布製でご案内しております。
既存の布製紐を16年近く使われました。
同じ年数ぐらい使える見込みがあるならば!?ということで布製にされています。
さらに、町内会費から捻出されますので、コスト面も考慮されています。
本麻や代用麻の方が、コストアップいたしますので💦
これらの提案と打ち合わせの結果、120cmでご準備させていただくこととなりました♬
それでは出来上がりの鰐口紐と取付け後の写真をご覧ください。
既存の紐と比較しますと一目瞭然ですが、紅白がハッキリとしています!
当然なのですが😅
シモクは、既存の物より大きくさせていただきました。
既存のシモクは、ズリ下がらない様に紐で結び目が作られています。
右側写真の青矢印部分です。
重力の影響もありますが、紐は時間と共に伸びていきます。
伸びるということは、だんだん細くなっていくということです。
シモクが下がらないようにストッパーの役目として、結び目を取り付けられておられます。
ですので、いずれ下にずり落ちてくることを見越し、当たり面を確保するためにシモクを大きくしております。
シモク上部に3ヶ所、穴があけてあります。
上の写真の青矢印部分です。もう1カ所は、裏側にあります。
これはシモクがズリ落ちないように、ビスを差し込むための穴です。
最初から打ち込む場合もございます。
しかし、買ったばかりの紐に穴をあけることは抵抗を感じられるため、この度は打ち込んでおりません。
いずれズレることを想定して、ビスと紐はお渡ししてあります♬
奉納
寄贈日
奉納者名
6角の枠は桐製です。
既存の紐と同様に、「奉納」「寄贈日」「奉納者名」を彫らせていただきました。
令和22年ごろまで??持ちこたえて欲しいですね🤩
寄贈日と奉納者名の写真に役員さんの姿が入っていたために、画像加工してあります😟
それでは、全体写真をご覧ください。
いい感じですね♬
紐が真っすぐになっておりません😱
汚れないように紐を折りたたんで袋に収納していたため、紐に癖がついています。
時間経過とともに真っすぐになります。
吊元や吊り金具は、既存の物を再利用しております。
余計な予算を計上しないためです。
錆もありませんので、再利用できますからね😄
シモクが、鰐口のド真ん中に位置しています!
上手く合うように、職人さんと入念に調整しましたからね♬
現場で吊ってみるまで、実はここが一番ドキドキしておりました😓
マジで上手く調整できて安心しました✨😄✨
本ブログのタイトル名に「鰐口紐」と記載しています。
鰐口を鳴らす紐は「鰐口紐」
鈴を鳴らす紐は「鈴紐」
鰐口を鳴らす紐は「鰐口紐」、鈴を鳴らす紐は「鈴紐」と呼びます。
※「鈴緒」とも書きますね。
紐は同じなのですが、使う用途により名称が異なります。
当然ですが、鈴の場合はシモクが付きません!
雨が降り続く日が多かったのですが、晴れの日に取り付けられて良かったです。
めちゃくちゃ暑い日だったのですが、役員さんに見守っていただきながら作業を行いました。
「ずっと紐が傷んでいるのが気になっていたけど、綺麗になって良かった♬」
「お地蔵様も喜んでくれそうだわ♬♬」
一部始終をご覧いただいていますので、取付後はとても喜んでいただけました♬
町内の皆様も喜んでいただいたようです♬
「またの機会」つまり「16年後???」もよろしくお願いいたします!
その時は、私の年齢は60代後半。。。
動けるか心配ですが、次の機会もよろしくお願いいたします!
住職様からも嬉しいメールが送られてきました♬
無事に納められて、住職様の顔に泥を塗らずに済んで良かったです🤩
今年の地蔵盆は、綺麗な紐で執り行われます。
町内の皆さんお一人お一人が鰐口紐を振られると思います。
気持ちよく手を合わせていただければ幸いです。
そして、町内の皆様にお地蔵さんのご加護がありますように🙏
約1ヶ月後に、京都市内では地蔵盆が行われます。
お町内のお地蔵様を祀る地蔵堂に、紐が付いておられますか?
もし、傷んでいるようでしたらば、交換してみてはいかがでしょうか?
あるいは、紐が付いていない場合は、新しく取り付けてみてはいかがでしょうか?
悪戯から守るために地蔵堂を檻で囲まれている場合は、要相談です。
現場に伺い、その場に相応しい紐をご提案いたします。
ご希望などございましたらば、遠慮なく仰ってくださいませ。
ご不明な点やお困りごとございましたらば、何なりとお問い合わせくださいませ。
【お問い合わせ先】
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直通メールアドレス 0883@d2.dion.ne.jp からもご利用いただけます。
※返信にお時間がかかる場合もございます。
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さて、17日は祇園祭前祭の山鉾巡行日でした。
私は少しだけテレビで拝見させていただきました。
祇園祭の雰囲気を感じるために、長刀鉾だけ見に行きました。
鉾廻りは人だらけでしたので、遠目から見てすぐに退散しましたけども。。。(笑)
関西はまだみたいですが、梅雨明けになった地域も出てきました。
また、今朝出勤する時にセミの鳴き声も聞こえました。
夏の幕開けが、いよいよ始まりましたね☀
私は地獄の始まりです😭
暑いの嫌いです😭😭
来週から夏休みも始まります。
年々暑さが酷くなってきておりますので、水分補給を忘れずにお過ごしくださいね。
合掌
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